結局ひとり。

先日、酔った勢いで高校時代お付き合いしていた方に呼ばれ、4年ぶりにお酒を酌み交わすという出来事がありました。

その時の気持ちを素直に残しておきたいと思い、久しぶりに記事を書くことにしました。


彼とは、高校時代の殆ど一緒にいたので、今思えば私にとって彼は青春の全てでした。当時の私たちは、お金がなくても、コンビニのいちごサンドを分け合って喜んでいたし、フードコートで丸亀製麺のかけうどんを頼んで、何時間も馬鹿みたいに居座ってるだけで幸せだったはずです。

社会人になる手前、私たちはお金や地位を少しずつ手に入れ始めて、娯楽の種類は増えていっています。

でも、今思えば高校時代の生き方は1番素直で1番幸せだったんじゃないかって。

あんなにお金がなかったのに、思い出す日々は楽しいのです。過去だから?美しい思い出になっちゃっただけなのだろうか?

でも何度でもやっぱり思うんです。やっぱり、あの時、彼がコンビニのサンドイッチの中で1番高いいちごサンドを買ってきて、屋根も椅子もない最寄りでフェンスに寄りかかってたべたあのいちごサンドが今まで食べたどんな食べ物より甘酸っぱくて美味しかったことを。

大人って手に入れられるものが多いように見えて本当は少しずつ大切なことを忘れて、失って、落としてしまってるんじゃないかってたまに思うんです。

四年の月日を経て再会することができたけれど、もうあの頃の美味しいいちごサンドの味を、居酒屋の妥協した揚げ物と喉越しだけのビールでは思い出すことができない。

それはただの事実であって、当たり前のこと。

結局は、ひとりなのだから。

あの時、別れていなければ今も同じいちごサンドの味を共有できるのかと言われたら、たぶん違うのだろう。

ただ、私たちは四歳歳をとって、大人になっただけなんだ。

大丈夫。この事実があれば生きていける。